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未病

疲れやすくだるい状態が続き、友人に相談したところ「未病では」と言われました。

「未病」とはどんな病気なのでしょうか。また、どのようにすれば今の状態を治すことができますか。(40代男性)

健康でも病気でもない状態
「未病」という言葉は最近ではテレビコマーシャルでも使われるようになり、また、近年の健康志向に伴って耳にする機会が多くなってきました。 西洋医学では健康と病気の間を表す言葉がありませんが、東洋医学では健康な状態から病気になるまでを連続したものと捉えていました。従って「未病」とは健康でもなく病気でもない状態、検査には異常がないけれどなんとなく調子が悪い状態のことをいいます。


主な症状と原因
だるい、肩がこる、冷える、のぼせる、疲れやすい、食欲がない、眠れない、イライラする、元気がないなど症状は様々です。これらの不快な症状は不定愁訴ともいわれ、西洋医学の治療の対象になりにくいことがあります。原因はいろいろありますが、主に生活習慣の乱れからきていることが多いと考えられます。食べ過ぎや飲み過ぎ、睡眠不足、残業による疲労、住居や職場環境の寒さ、または暑さ、人間関係のストレスなどもあるでしょう。


予防を重視する東洋医学
東洋医学の考え方に「未病を治す」という言葉があります。これは「いまだ病にならざるときになおす」という意味です。また、「上医は未だ病まざるものの病を治し、中医は病まんとするものの病を治し、下医は既に病みたる病を治す」という言葉もあります。これは「医者には上医、中医、下医の3段階があって、最も優れた医者は病気になる前の状態(未病)を治す」ということを表しています。
いかに東洋医学が古くから予防医学を重視してきたのかが分かります。病気になってから治すよりも病気になる前に治す方がより早く、より簡単に治ることを理解していたのだと思います。


未病を病にしないことが大切
私たちの身体には生理的活動のバランスを保ち、常に健康でいようとする働きがあります。その働きを「生体の恒常性(ホメオスターシス)」と呼んでいて、その力を「免疫力」や「自然治癒力」などと呼んでいます。
「未病」を改善するにはその身体本来の持つ力を整えることが大切です。まずは乱れた生活習慣を正しましょう。飲食を整え、休息を取り、適度な運動をし、溜まったストレスを発散しましょう。大抵の場合それだけで変化が表れると思います。それでも改善しないときは、漢方薬や鍼灸・マッサージ・気功などの東洋医学的な治療を試みてはいかがでしょうか。「未病」を「病」にしないことが大切です。(2018.2)


佐久総合病院 佐久東洋医学研究所 嵯峨 昭彦鍼灸師

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