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脱腸

子供が脱腸と診断されましたが、どのような手術をするのでしょうか?

乳児検診で、子供が脱腸(鼠径)と診断された。早いうちに手術をと言われたが、どのような手術か。また、いつ頃手術をすればいいか。

正しくは「小児鼠径ヘルニア」
脱腸とのことですが、正しくは「小児鼠径ヘルニア」という名前です。あまり珍しくない病気ですが、発生頻度や自然治癒率ははっきり分かっていないようです。20人にひとり位の割合で、右側に多く男児に多いとか、生後7ヶ月までは自然治癒が期待できるので手術を待ったほうがいいという文面を見たことがありますが、はっきりとは分かりません。
かく言う私も、3歳の時に右鼠径ヘルニアの手術をうけ、術前は祖母が陰嚢に降りてきた腸を押し込んでいたそうです。当時は幼児麻酔の関係からか、3歳まで待って自然治癒しなければ手術ということだったようです。現在でもその病院の麻酔や幼児病棟の関係から手術時期決定に差異はありますが、基本的には診断された時点で手術をすぐにおすすめしていいようです。
当院でもこの5年間に、90例の小児(15歳以下)鼠径ヘルニア手術を行い、2歳未満が25例、2歳から5歳未満が45例でした。当院の総在院日数は3日が70例と最も多いのですが、最近は日帰り手術をすすめている病院も増えてきているようです。


子供の手術法
手術の方法は大人と異なり、出てくる腸を腹腔内に戻して、その袋(腹膜という薄い膜が延びてきたもの。ヘルニア嚢と呼んでいます)を入り口で切り離し、縛ってしまうだけです。手術時間は20~40分といったところでしょうか。現在、大人は人工の網で補強する方法が一般的です。術後の合併症として我々が細心の注意を払うのは、早期には血腫や感染、神経損傷による痛みであり、晩期には精管圧座による不妊を起こさないことです。また、全身ガス麻酔のため、例えば手術当日の患者さんが風邪っぽいようであれば、延期もありえるでしょう。腸が出たまま戻らなくなり血流障害を起こすカントンという状態の危険を考えると、子供の鼠径ヘルニアは、お近くの全身麻酔がかけられる、できれば小児外科の経験豊富な先生がいらっしゃる病院を早めに受診されることをおすすめします。


小諸厚生総合病院 外科医長 高田 学先生

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