JA佐久浅間

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尿失禁

尿もれは自然に治るのでしょうか
最近、くしゃみをするとたびたび尿漏れをしてしまうのですが、改善方法などあるのでしょうか。(30代・女性)

尿失禁は4つの病態に分類される
「尿失禁」とは、自分の意思に関係なく尿が漏れてしまうことです。特に成人女性では、ほとんどの方が尿漏れを経験している一般的な症状だと思いますが、実際に医療機関を受診する方は少なく、一人で悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。  

尿失禁は「腹圧性尿失禁」や「切迫性尿失禁」、さらには尿がうまく出せない「慢性尿閉(溢流性尿失禁)」、脳梗塞などでトイレにうまく行けない「機能性尿失禁」などに分類され、病態によって治療方法は異なります。今回は、女性泌尿器科を主に診療している立場から先の2つの尿失禁について解説します。 


腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁
腹圧性尿失禁は、重いものを持ったり、くしゃみや咳で尿が漏れるものです。出産産褥期や40〜50歳代など、若い女性に多くみられます。尿道周囲がぐらつき、尿道括約筋がうまく締められずに起こります。軽症であれば腹直筋に力を入れず骨盤底の筋肉だけを締めて行う骨盤底筋体操が有効です。実際にはこの体操がうまくできず、ひたすら悪化させてしまっている方も多く、正しい体操をすることが重要です。毎日パッドにある程度の重みを持つ重度の腹圧性尿失禁であれば、数日の入院でできるメッシュ手術が有効でしょう。JA佐久浅間管内の厚生連病院でも、佐久総合病院泌尿器科や当科で行っています。  

切迫性尿失禁は、トイレに行きたいと思うと突然尿意が走り、間に合わずに漏れてしまうような尿漏れをいいます。60〜70歳代女性に多い印象です。骨盤臓器脱や萎縮性腟炎などに付随して起こってくることも多く、内服薬による治療がメインになります。ご心配であれば一度産婦人科や泌尿器科を受診の上、ご相談されることをお勧めします。


その他の尿失禁について
その他慢性尿閉では、残尿の有無や内服薬の確認が大切ですし、前立腺腫大や骨盤臓器脱の有無により治療が変わるでしょう。機能性尿失禁では、おむつやポータブルトイレの導入、生活環境の見直しが必要でしょう。  

尿失禁は、生活の質に関わる大きな問題です。どうぞ悩みを抱えずお気軽に外来でご相談ください。(2018.9)


浅間南麓こもろ医療センター 産婦人科部長 倉澤 剛太郎先生